妊娠中の注意

● 妊婦はむし歯になりやすい
よく、「こどもを一人産むと、歯が1本抜ける」といわれますが、胎児に母親のカルシウムが取られるからではありません。妊娠すると、お口の中は、むし歯や歯周病にかかりやすくなります。

これは、
  1. 妊娠のため唾液が酸性になり、粘っこく歯を溶かしやすくなる(歯垢が増える)
  2. つわりなどで食事の回数が増え、不規則になりお口の中が汚れやすくなる。
  3. 歯ブラシを入れると気持ち悪くなる。
  4. ホルモンの関係で歯肉に炎症をおこしやすい……などによるものです。
  5. 胎児の乳歯の芽は妊娠7週目くらいにできるといわれます。妊婦の栄養は、母親自身の健康を保つと同時に、胎児の発育を促すものです。バランスの良い食事を摂る事を心がけてください。
● 妊娠中の口腔内疾患
  1. むし歯:妊娠中はむし歯が発生しやすいので、4~7ヶ月以降の安定期に無理のない範囲で治療します
  2. 歯性中心感染症:歯の慢性化膿性炎症からリウマチ、心臓病になる事があります
  3. 歯肉炎、口内炎、歯周病:妊娠2~4ヶ月に起こりやすく、歯肉が発赤、出血しやすくなります。
  4. その他:情緒不安定のため、口腔内に違和感等不快症状が出ます。
体調の良いときに、かかりつけ歯科医院の受診をお勧めします

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