歯ぎしり、くいしばり について

 「歯ぎしり」は夜間にギリギリと音を立てて歯を左右にすり合わせること、「くいしばり」は夜間のみならず日中にも行われるお口の異常習癖を意味します。
 これらはかぶせものや歯のつめものの度重なる破損や顎の関節の痛み、口の開けづらさ、 咬み合わせの違和感、顎の筋肉の痛みの原因になります。
 「歯ぎしり」は夜間に行われることが主で、咬合力の60〜80%程度の強い力で断続的に30分程度行われるとの報告があります。日中にこのような運動を意識的にしようとすると大変な力が必要で、睡眠中の無意識下だからこそ生じる現象です。夜間に行われる「くいしばり」は歯ぎしり同様、日中では考えられない異常な力で行われ、音がしないことから周りにも発見されにくいことが多いです。 夜間のくいしばり、歯ぎしりにより起床時の上半身のこりやだるさが生じる場合があります。
 一方、日中に行われる「くいしばり」は弱い力(最大の咬む力の10%程度)で持続的(30分以上)に行われるのが特徴です。このくいしばりにより筋肉のこりや頭痛が生じる場合があります。
 肩や首のコリでお悩みの方は一度、歯ぎしり、くいしばりを疑ってみてはいかがでしょうか?

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