金属アレルギーについて

 生体のアレルギー反応は過敏症ともいわれ、現代人に特に増えている現代病といえます。

 アレルギーを引き起こす抗原をアレルゲンと呼び、代表的なものにダニなどが混ざったハウスダスト(気管支喘息やアレルギー性鼻炎)や、花粉(花粉症)といったものがあります。さらに、アレルギーを起こす抗体としてIgE抗体というものがあり、健康な人にはほとんど存在しませんが、遺伝的にこの抗体がたくさん作られる人ではアレルゲン(抗原)と結びついてアレルギー反応が引き起こされます。食べ物に含まれるアレルゲンが消化管から吸収され、皮膚でアレルギー反応がでると痒みや蕁麻疹が起こったりします。

 歯科の治療でも様々な金属が使われますが、それらをつけた後に稀にアレルギーが引き起こされる場合があります。唾液などに溶け出した金属イオンが唾液中のたんぱく質と結びついて起こるもので、口の中だけでなく手のひらやかかとが赤く痒くなり,放っておくと水ぶくれになる掌せき膿ほう症というものになってしまうことがあります。

 この様な症状が出た場合には、速やかにかかりつけの先生に相談することをお勧めします。

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