CO(シーオー)ってなんだろう?

(社)平塚歯科医師会学校保健委員会トピックス(2008.07.01) 学校歯科検診が終わって、学校から「治療のお知らせ」を渡されたお子さんも多いと思います。
そういえばもうすぐ夏休みですね。できれば夏休みの間に治療を済ませておきたいものです。
さて、むし歯や歯周病、要注意歯(もうすぐ生え変わりそうな乳歯)や歯並びの問題などがある場合はかかりつけの歯科医院や学校歯科医の病院で治療をするように指示が書かれているでしょう。 でも、治療の必要なむし歯もないのに「治療のお知らせ」を渡されたお子さんもいるのです。
CO(シーオー)という言葉をご存知でしょうか。 あまり聞きなじみのない言葉かもしれませんね。COは平成7年の学校保健法施行規則改正時に検診項目として取り入れられた、「まだ欠けてはいない初期のむし歯」のことです。 具体的には、歯の溝や歯の表面が茶色や黒、白色に変色していて、まだ欠けたり穴が開いたりしていない状態の歯を指します。(検診時にむし歯かどうか判別が難しい歯も含まれます) 「CO」とされた歯は、厳密に言えばむし歯なのですが、治療する必要がありません。
「むし歯なのになおさなくてもいいの?」という疑問を抱かれる方も多いのですが、削ったり詰めたりしなくても、COはきちんと歯みがきをしていればなおる可能性があるのです。

写真

写真:(社)日本学校歯科医会発行「歯・口腔の健康診断パネル1・CO・GOの意義と対応」より

COは、人間が本来持っている歯の再石灰化の力で改善できます。
もしCOの歯があると言われたら、歯のみがき方や食事・おやつの食べ方に気をつけるようにしてください。 また、歯科医院へかからなくてもよいということにはなっていますが、歯の衛生教室や秋の臨時歯科健診がない学校にお通いの場合はかかりつけの歯科医院でブラッシングの方法や気をつけることについて指導をお受けになるのもいいでしょう。
フッ化物配合歯磨剤・フッ化物洗口・フッ化物塗布などをあわせて利用すれば、効果は高くなるでしょう。
歯の表面の白斑や、溝の着色は、鏡を見れば自分で気が付くこともあります。 もしお口の中にそういう変化を発見したら、今日からすぐにでも歯みがきをていねいにするよう心掛けてください。
ひとりひとりが生活習慣を見直して、健康を維持していきましょう!

学校保健委員会理事 小川哲史/

©一般社団法人平塚歯科医師会